技術分野
本発明は、害虫防除剤および害虫防除方法に関する技術分野に属するものである。
実用化技術
植物体地上部に被害を与える害虫に対する低負荷で安全性に優れた環境配慮型の防除剤及び防除方法として最適である。また、農業害虫の駆除剤・忌避剤、衛生害虫の忌避剤、土壌改良材、植物生育促進剤等への利用が期待できる。関連商品としてパネフリ工業株式会社(環境科学研究所)が特殊肥料として「ネコブレス」を販売しているが、本資材の応用利用も見込める。写真はハスモンヨトウ幼虫(食害性昆虫)に対する忌避活性試験。
技術の特徴と優位性
植物体の地上部に生息するヨトウガやハスモンヨトウなどヨトウムシ類、ワタアブラムシやモモアカアブラムシなどのアブラムシ類、モンシロチョウなどのシロチョウ類、ナミハダニやカンザワハダニなどのハダニ類、コナジラミ類などに対して、キク科センダングサ属のアワユキセンダングサ(Bidens pilosa var. radiata Scherff.)の抽出物が、高い抗虫活性(殺虫及び忌避効果)を発揮することを見出した。アワユキセンダングサ抽出物は、そのまま液剤として、または溶媒を乾燥させて粉剤や粒剤などに製剤化し、目的に応じた濃度に調整し、植物体地上部へ施用することができる。本植物由来の抽出物は、ヒトや野生生物、環境への影響が小さいため、低負荷で安全性に優れた環境配慮型の防除剤及び防除方法として利用できる。
関連する特許や論文等
特許第5389482号(本特許)