技術分野
複数の発電ユニットと電力貯蔵装置を備えた電力供給設備について、運用コストを最小化する最適運用支援方法に関する。
実用化技術
遺伝的アルゴリズムを用いて運用コストを最小化する発電機と電力貯蔵装置(ESS)の運用計画を決定することができるので、これを導入することによって電力会社における運用合理化に大きく貢献することができる。また、本発明の方法は、ESSを一般的に定式化して演算に取り込んでいるので、ESSの種類によらずに適用できる。
技術の特徴と優位性
本発明の運用支援方法は、電力需要施設に対して電力系統を介して電力を供給する複数の火力発電装置と電力系統にインバータを介して接続され電力系統に対して充放電する電力貯蔵装置(ESS)で構成された電力供給設備に適用する。
本発明の電力供給設備の運用支援方法によれば、はじめにESSの充放電状態を3進数で表現した数列を遺伝子として遺伝的アルゴリズム(GA)を適用することにより発電装置の運用コストが最小になるような発電装置起動停止ESS充放電計画を作成し、その後、その計画に対してESSの充放電電力値を個体群としてGAを適用した解に基づいてESSの充放電計画を形成するので、全く機械的に同じ操作を繰り返すことによって発電機とESSの運用計画案を得ることができる。
シミュレーションにより効果を確認した結果、10基の火力ユニットと1基のESSを備えた火力発電施設において、運用コストは約548千ドルと約1万3千ドル(約2.3%)も減少した。
関連する特許や論文等
特許第4203602号