技術分野
ギシギシを用いたネポジン高含有ギシギシ抽出物の製造方法及びネポジン高含有ギシギシ抽出物に関する。
実用化技術
ネポジンは、耐糖能改善作用、血中脂質濃度改善作用、メタボリックシンドローム改善作用といった、AMP-activated protein kinase(AMPK)を活性化することにより、諸症状を改善する薬理作用を有することが知られている。本技術は工業的規模での実施が容易でありながら、ネポジンを高濃度で含有し、かつ、夾雑物が少ないネポジン抽出物を製造する方法である。
技術の特徴と優位性
本技術は、以下の工程(1)~(5)を含むことを特徴とするにネポジン含有ギシギシ抽出物の製造方法である。
(1)ギシギシの根を、60~100%(v/v)エタノールを用いた抽出処理に供することにより、ギシギシ粗抽出物を得る工程
(2)前記ギシギシ粗抽出物を、加水処理及び/又は濃縮処理に供することにより、ギシギシ粗抽出物固形分を得る工程
(3)前記ギシギシ粗抽出物固形分を、弱アルカリ処理に供することにより、弱アルカリ不溶解物を得る工程
(4)前記弱アルカリ不溶解物を、強アルカリ処理に供することにより、強アルカリ溶解物を得る工程
(5)前記強アルカリ溶解物を、中和処理に供することにより、ネポジン含有ギシギシ抽出物を得る工程
溶液添加と固液分離とによる簡便な工程であるため、従来技術に比して、工業的規模での実施が容易であり、単独又は他の添加物と共に、医薬品用又は医薬部外品用の粉沫剤、顆粒剤、錠剤、液剤、ペースト剤、カプセル剤、ゲル剤などの種々の形態で提供され得る。
関連する特許や論文等
・特許第6876679号(共有特許権者:株式会社 沖縄リサーチセンター
・Biofactors. 2014, 40, 436-47. doi: 10.1002/biof.1165.