技術分野
センダングサ属植物酵素処理物を有効成分として含む薬剤耐性単純ヘルペスウイルスに対する抗単純ヘルペスウイルス剤(抗HSV剤ともいう)に関する。
実用化技術
技術の特徴と優位性
本発明者等は、センダングサ属植物酵素処理物に、単純ヘルペスウイルス(HSV)に対する作用について検討したところ、前記処理物が、宿主細胞とHSVの吸着を阻害し、更に感染後宿主細胞内でのHSV増殖を抑制するなど複数の作用点があること、更にHSVの薬剤耐性株に対して高い効果を奏すること、また既存の抗HSV剤であるアシクロビルと併用すると、両者の抗HSV作用が相乗的に増強されることを見いだし、これを有効成分として含む抗HSV剤を発明した。
この抗HSV剤は、従来の抗HSV剤で治療しえなかったHSV感染症を治療することができる。更に、既存の抗HSV剤と併用すると、抗HSV作用が相乗的に増強されるため、抗HSV作用を低下させることなく既存の抗HSV剤の量を低減させて、HSV感染を治療することができる。既存の抗HSV剤単独で抗HSV作用を奏する量において副作用が知られている場合には、本発明の抗HSV剤を併用することにより、かかる副作用を低減させることができる。
関連する特許や論文等
特許第 5610131 号
・Nakama S, Tamaki K, Ishikawa C, Tadano M, Mori N. Efficacy of Bidens pilosa extract against herpes simplex virus infection in vitro and in vivo. Evid Based Complement Alternat Med. 2012;2012:413453.
・Nakama S, Ishikawa C, Nakachi S, Mori N. Anti-adult T-cell leukemia effects of Bidens pilosa. Int J Oncol. 2011;38:1163-73.