技術分野
ビール粕より得られるスフィンゴ糖脂質誘導体を有効成分として含む副作用の少ない医薬用組成物に関する。
実用化技術
技術の特徴と優位性
本発明者は、ビール粕より得られた「スフィンゴ糖脂質誘導体」が高濃度投与下でも肝傷害の誘導を伴わずにNatural Killer T細胞(NKT細胞)を活性化する免疫賦活作用を有することを見出した。
「スフィンゴ糖脂質誘導体」とは、スフィンゴ糖脂質であるグリコシルセラミドを基本構造とする化合物であって、脂肪酸炭素数、二重結合の位置、水酸基等の付加等のようなスフィンゴ糖脂質の分子内の一部構造が変化した一群の物質を言う。
これまでにもα-ガラクトシルセラミド(αGalCer)が同様の免疫賦活作用やアポトーシス誘導作用を有することは報告されていたが、αGalCerの投与では、その強い細胞傷害活性から肝傷害等の副作用が大きな問題となっていた。したがって、本発明のスフィンゴ糖脂質誘導体は副作用が少ない免疫賦活剤として、より有効である。
関連する特許や論文等
特許第5392451号
・Tumor specific cytotoxicity of glucosylceramide Cancer Chemother Pharmacol 2007