技術分野
電流形インバータに接続する双方向DC-DCコンバータのソフトスイッチング回路に関し、特に充電可能な電力貯蔵装置に最適に用いることができる双方向DC-DCコンバータのソフトスイッチング回路に関する。
実用化技術
回路構成が簡単で、半導体スイッチのソフトスイッチングを行うことでスイッチング損失を低減してエネルギ変換効率を向上させ、電磁妨害も殆ど生じないような電力貯蔵装置の実現が可能である。また、分散型電源のパワーコンデショナとして利用することも可能で、直流機器用の変換器としても利用することができる。
技術の特徴と優位性
本発明の双方向DC-DCコンバータのソフトスイッチング回路は、入力側負極端子にアノードを接続し出力側正極端子にカソードを接続した第1ダイオード、出力側負極端子にアノードを接続し入力側正極端子にカソードを接続した第2ダイオード、入力側正極端子と出力側正極端子の間に設けられた第1半導体スイッチ、および出力側負極端子と入力側負極端子の間に設けられた第2半導体スイッチにより構成された双方向DC-DCコンバータにおいて、第1半導体スイッチに直列に第1共振用インダクタを設け、第2半導体スイッチに直列に第2共振用インダクタを設け、出力側正極端子と出力側負極端子の間に共振用キャパシタを設けて、充放電中に発生させた共振電流がゼロのときに第1半導体スイッチと第2半導体スイッチを作動させるようにした。これにより、充電方向と放電方向で同一の共振素子を用いた簡素な双方向性の共振回路を構成し、共振電流がゼロになるタイミングで半導体スイッチを動作させてソフトスイッチングを可能とすることができる。そのため、スイッチングによる電力損失を抑制してエネルギ変換効率を向上させ、電磁妨害も十分抑制することができる。
関連する特許や論文等
特許第4411436号