研究シーズの内容
熱帯・亜熱帯地域に自生するマメ科植物のギンネムは、毒性アミノ酸のミモシンを生産し、周辺生物の育成を抑えることにより、他の植物と比較して有利な育成環境を作っていると考えられます。一方で、ミモシン分解酵素によって毒性を克服し、ギンネムを栄養源として利用していると考えられるミモシン資化性菌と呼ばれる微生物や昆虫が複数存在しています。
私たちの研究室では、ギンネム自身及び環境中のミモシン資化性菌のミモシン分解酵素の特性解析を行う一方で、ギンネム周辺に生息する昆虫もミモシ資化性菌との共生によってミモシンの毒性を克服していることを予想し、ギンネムキジラミとギンネムヒゲナガゾウムシ等からミモシン分解酵素等についての基礎的な研究に取り組んでいます。
上記の取り組みに関連する下記の研究ノウハウを保管しております。
・昆虫等の共生関係にある微生物の単離
・クローニング
・微生物の系統解析
・酵素の特性解析
実用化イメージ
・害虫防除など
昆虫や植物と細菌との共生関係や、共生獲得メカニズムなどを解明することで、将来的に害虫防除などへの応用が期待できます。