研究シーズの内容
平成28年度水稲の収穫量は750万トンであり、これに伴いもみ殻が約180万トン発生していると推定されます。もみ殻の多くはマルチ、畜舎の敷料、堆肥等に用いられていますが、約20%(約36万トン)は用途不明で廃棄されています。稲作農家で脱穀したもみ殻をその場できのこ栽培に用いることができれば、極めて有用な利活用となり、農家の有力な副次産物となります。
当研究室では、高額な設備を要件とせず、無殺菌で簡易にきのこを栽培するために、もみ殻の培地基材としての適性評価、もみ殻によるヒラタケ無菌栽培条件の検討等を行いました。その結果、もみ殻を用いたヒラタケの栽培条件を見出し、さらに廃菌床を種菌として用いる条件等を明らかにすることで、ヒラタケの循環型無殺菌栽培法を開発しました。
当研究室のきのこ栽培技術開発に関する技術やノウハウなど
● きのこ菌株の収集とスクリーニング
● 最適培地の検討
● 各種活性評価(抗酸化作用、ACE阻害作用、抗糖化作用、PEP阻害作用など)
実用化イメージ
分野及び用途
● 栽培品種の探索
● きのこ培地の開発や栽培条件の確立など
関連する特許や論文等
・担子菌類培養方法、国内特許、特許第5934896号、平成28年5月20日
・キノコの栽培方法、国内特許、特願2014-218250、平成26年10月27日