研究シーズの内容
ACMセンサーの概略 |
高度経済成長期に建設された鋼構造物の老朽化が社会問題になっており、これらの劣化状況把握とその寿命予測のニーズが高まっている。また、沖縄県は国内で最も大気腐食に係る条件が厳しい環境にあることから、本県のものづくり業界における金属材料の腐食は常に大きな課題となっている。本研究では、大気中の湿分により材料表面に発生する目に見えない水膜と海塩による吸湿の影響等について、実際の橋梁等の腐食発生現場での調査や評価を行っている。
また一方で、金属材料の腐食電流をモニタリングするACM(Atmospheric Corrosion Monitor)型腐食センサーの適用範囲拡大に向けた小型化やコストダウンの検討も行っている。
ACMセンターによる腐食電流測定例 |
生産現場で発生している金属腐食の不具合改善に向けた相談や、機械装置開発における使用環境に適した材料選定や耐候試験等について相談が可能である。
実用化イメージ
分野および用途
鉄鋼材料の大気腐食の環境評価、促進試験(暴露試験、サイクル試験)、表面処理
関連する特許や論文等
1)(寄稿)インフラ維持管理のための腐食環境評価,一般社団法人色材協会,2015
2)(共同研究)塩害環境における二相およびオーステナイト系ステンレス鋼溶接部の耐食性評価,2014