研究シーズの内容
本研究は、集計・分析対象となるデータの特性に合わせた分類手法を提案するものである。多変量解析手法の一手法である数値分類法には様々なものがあり、用いる方法によって結果は異なるし、分類結果間の類似度・非類似度を評価する尺度も必要となる。データは尺度を基準に、類別尺度データ、順序尺度データ、間隔尺度データ、比率尺度データに分類できるが、これらの尺度の違いにより適用されるべき解析手法が異なる。
また、観測対象が異なれば、結果も大きく異なることから、コンピュータシステムが得意とする定性的情報だけでなく、極めて抽象度の高い人の感情やイメージなどの情報を数値化し、解析結果を導出すれば、客観的なモデル構築や客観的な検証が可能となる。
例えば、マーケティングを行うための基礎データとなる特徴抽出を行い、顧客をクラスタリングする方法について検討を行う場合、特に、顧客プロファイルおよび購買履歴情報に対し自己組織化マップや協調フィルタリング等を適用したクラスタリング抽出のために検討した事項や抽出結果を導出することで、顧客動向に関する様々な予測を適正に行うことができる。
クラスタリングには、データが必ずいずれかのクラスタに属すハードクラスタリングと、データが複数のクラスタに属すことを許すソフトクラスタリングがあり、本研究では、ソフトクラスタリングにより、データのオーバーラップを許す分類法を用いている。
実用化イメージ
1.ホテル等の口コミレビュー解析、キャンセル予測(適正なオーバーブッキング数の算出)
2.ホテル情報システムデータによる顧客解析
3.インターネットサイト毎のユーザーと特性の分析・把握
4.満足度や意識調査等、抽象度の高い定性情報の適正な収集・解析
関連する特許や論文等
著書(共著)
共分散構造分析構造方程式モデル[技術編], 朝倉書店 2003(Jun.)
論文
A Simulation Study on The Behavior Analysis of The Degree of Membership in Fuzzy c-means Method, IEIE Transactions on Smart Processing and Computing 4(4), :209-215 2015(Aug.),著者名: Takeo Okazaki, Ukyo Aibara, Lina Setiyani
その他多数(琉球大学研究者データベース参照)