研究シーズの内容
太陽光発電施設等の再生可能エネルギー、地下水並びに年間を通して温度が一定の地中熱を利用した天候に左右されない防災対応型の植物工場モデルを開発している。天候に左右されない安全で安心な葉野菜等を生産する植物工場は安定供給を実現する利点があるが、電力コストが膨大であるため、採算に合わないことが課題となり、下記の項目に関する研究を行っている。
・対象地の再生可能エネルギー量及び地中温度の調査
・地中熱利用ヒートポンプ式空調システムのモデル化
・年間時系列データ解析による導入設備容量の定式化
・投資回収年数低減を目的とした最適運用方法及び最適設備容量の開発
再生可能エネルギーから得られる電力を最大限に活用するために、気象予測に基づく運用法、Internet of Things(IoT)、電気自動車とV2H機器によるスマートハウスの活用により、防災対応型かつ省電力による植物工場の最適運用手法の開発を継続している。
実用化イメージ
地下10メートルの地中熱は対象地の年間平均気温と概ね同じ値であり、年間平均気温の高い沖縄の地中熱利用システムの植物工場への応用は潜在性を秘めていると考えられる。地中熱と再生可能エネルギーを活用した空調システムへの実用化が期待できる。
関連する特許や論文等
1)Atsushi Yona, Tomonobu Senjyu, Toshihisa Funabashi, Paras Mandal, Chul-Hwan Kim, “Optimisation Strategy for an Operational Planning of a Large Photovoltaic System with Enhanced Electrical Vehicles.” International Journal of Susuainable Energy,Vol.34,No.1,pp.10-22,2013.