研究シーズの内容
清酒、醤油、味噌等に使われる黄麹菌や泡盛や焼酎醸造に使われる黒麹菌は、菌体外に多量の酵素を生産することが知られています。我々は、麹菌が大量に酵素を分泌できる能力に注目して、麹菌を宿主とした麹菌由来の酵素タンパク質や麹菌以外の異種タンパク質高生産の研究を行っています。黄麹菌では、目的の酵素タンパク質生産の精製を行う過程で、邪魔になるアミラーゼの遺伝子(ゲノム上に 3 個存在)を破壊したアミラーゼ遺伝子破壊株を用いた異種タンパク質生産を行い、精製し易い目的タンパク質の生産を行ってきております。また、黒麹菌では、黒麹菌由来の酵素タンパク質高生産の成功例があります。
実用化イメージ
分野および用途
● 酵素剤、環境浄化、検査薬等
● 麹菌固体発酵を利用したタンパク質生産
関連する特許や論文等
1) 【論文】Yokota et al., Appl Microbiol Biotechnol. (2017)
「Cellular responses to the expression of unstable secretory proteins in the filamentous fungus Aspergillus oryzae」
2) 【寄稿】NRIB 20 号
「麹菌を用いて有用酵素の大量生産へ」