研究シーズの内容
国内唯一の亜熱帯地域である沖縄県は、他地域とは異なる気候特性であるため、微生物資源の宝庫として注目されている。我々の研究室では、その微生物や植物が持つ防カビ作用などに関連する細胞壁分解酵素の研究に取り組んでおり、主要酵素であるキチン分解酵素を核としたヒトに安全安心なカビ防除剤の開発を目指している。さらに、酵素の結晶構造解析法を用いて発見した酵素の構造を分子レベルで理解し、反応機構の解明や耐熱化・基質特異性の改変などすることにより様々な酵素の機能を高める研究に取り組んでいる。
これらの研究スキルや実績に基づき、安全性の高い抗カビ酵素剤の開発や産業利用可能な酵素の高機能化の開発などに繋がる基礎研究を実施している。
●カビ細胞壁分解酵素を結晶化して分子構造を明らかにする
実用化イメージ
分野および用途
● 農作物や台所・浴槽廻りにおける病原性カビに対する防除の研究
● 産業利用できる様々な酵素の機能性を高める研究
関連する特許や論文等
1) Uechi et al., Crystal structure of an acetyl esterase complexed with acetate ion provides insights into the catalytic mechanism. Biochem Biophys Res Commun. 477(3):383-387, 2016
2) http://www.agr.u-ryukyu.ac.jp/labos/oubi