研究シーズの内容
沖縄県では、古くから肉用ヤギが生産されているが、子ヤギ育成用配合飼料がなかったため、子牛用配合飼料を子ヤギの育成に使用してきた。しかし、現在では「飼料及び飼料添加物の成分規格等に関する省令」によって子ヤギに給与することが可能な飼料が限られている。一方、沖縄県では泡盛蒸留粕や豆腐粕が有効利用されることなく産業廃棄物として処理されている。
当研究室では泡盛蒸留圧搾粕や豆腐粕には、蛋白質、アミノ酸、クエン酸、ポリフェノール及びカルシウムなどの有効成分が含まれていることを明らかにした。さらに、これまでに得ている知見を踏まえ、泡盛蒸留粕及び豆腐粕が、子ヤギの育成用配合飼料として利用可能であることを明らかにした。
当研究室では沖縄産未利用資源を給与した家畜(動物)における成長の程度、栄養及び健康状態、枝肉成績、肉質、乳質などを評価することで、家畜(動物)用飼料として利用できるか否かの判定や、給与方法の提案などを行うことが可能である。
実用化イメージ
分野および用途
● 未利用資源を用いた家畜(動物)用飼料の開発
● 開発した飼料を用いた飼養方法等の提案
関連する特許や論文等
1)Itsuki Nagamine, Katsunori Sunagawa, Tetsuya Kishi. 2012年
Use of Awamori- pressed Lees and Tofu Lees as Feed Ingredients for Growing Female Goats. Asian-Australasian Journal of Animal Sciences, 25(12):1701-1711.
2)Itsuki Nagamine, Katsunori Sunagawa, Takashi Kina. 2013年
Use of Awamori-pressed Lees and Tofu Lees as Feed Ingredients for Growing Male Goats. Asian-Australasian Journal of Animal Sciences, 26(9):1262-1275.
3)Itsuki NAGAMINE*, Yuka MATSUMURA, Katsunori SUNAGAWA. 2015年
Use of Tofu Lees Silage for Growing Male Goats. Journal of Warm Regional Society of Animal Science, 58(1):61-73.