研究シーズの内容
国民病といわれる糖尿病患者数はその予備軍を含めると1000万人を超えると推定されており、その治療のために支払われる年間国民医療費は1.2兆円にものぼる。糖尿病治療薬の主な作用はインスリン抵抗性と分泌不全の改善であるが、いずれも体重増加や低血糖などの副作用を伴うことから、天然物由来の食素材は機能性食品や医薬品原料としての応用利用が期待されている。
骨格筋における糖の細胞内への取り込み調節機構は、主に膵臓から分泌されるインスリン刺激によって糖取り込みが促進されるカスケードと、運動などによってAMPキナーゼが活性化されることに始まる糖取り込み促進カスケードが知られている。
本研究では、インスリン抵抗性や運動の持続が難しいといった糖尿病患者の病態改善につながるような天然物質の探索を、動物骨格筋由来L6筋芽細胞を用いて行うとともにそのメカニズムを研究している。
実用化イメージ
血糖値が気になる人向け機能性食品
医薬品