研究シーズの内容
機能性食品や機能性農産物における機能性とは、単一分子による単機能ではなく、複数の機能性分子の相互作用や相乗効果として理解する必要がある。
当研究室では機能性食品による抗腫瘍活性の実現を目指して、複数の機能性分子の相乗効果による、腫瘍細胞の栄養代謝阻害について研究を進めている。これまでに生薬由来の機能性分子を複数明らかにしており、腫瘍細胞の栄養代謝のみを特異的に阻害する相乗効果を見出している。将来的には機能性食品に含まれる機能性分子のみで腫瘍の形成を抑制するような、予防医学的なアプローチにつなげていきたいと考えている。
当研究室では抗腫瘍活性のみならず、抗肥満活性、免疫機能の評価技術も有している。加えて機能性分子の分離、精製、同定に至る技術も有しており、様々な機能性分子の相乗効果の探索が可能である。また、経口摂取可能な機能性分子を探索するため、300種を超える植物性の生薬サンプル(乾燥粉末および溶媒抽出液)を収集し、機能性分子のスクリーニング素材として管理している。
実用化イメージ
・補完代替医療などの医薬を支える食品分野(抗腫瘍活性)
・機能性食品やサプリメント、保健機能食品などの開発(抗肥満)
関連する特許や論文等
1)抗腫瘍細胞剤、薬学的組成物および診断剤(特許4753114)
2)ニチジンを成分とする抗癌剤、および該抗癌剤の感受性増強剤(特開2008-230977)
3)医学およびこれに使用する抽出物(特許4649617)
4)抗腫瘍剤及び免疫賦活剤(特許5392451)
5)抗ヘリコバクター・ピロリ活性剤(特許5600067)
その他、関連論文多数(大学研究者データベース参照)
http://kenkyushadb.lab.u-ryukyu.ac.jp/search?m=home&l=ja