研究シーズの内容
免疫学講座では、沖縄に多いエイズや成人T細胞白血病ATL (HTLV-Iウイルス感染による悪性白血病)等の難治性感染症やガンに対する防御的免疫応答とワクチン開発の研究を行っている。どの疾患も完治する特効薬がない。平成24~26年度に実施した沖縄県の『ATL対策事業』では、沖縄県におけるHTLV-Ⅰ感染者及びATL患者の血液材料バンクを設立し、HTLV-IウイルスやATL白血病細胞に関連する種々の単クローン抗体を活用して、検査キットやワクチン、ならびに新規抗体治療薬の研究開発の基盤を確立した。現在の研究シーズとしては、これまで樹立した種々の単クローン抗体ライブラリーである。これらの活用により、HIVやHTLV-I感染疾患およびガンに関連する研究試薬、検査キット、治療用抗体等の開発に寄与すると期待される。
実用化イメージ
分野および用途
・ヒトT細胞白血病ウイルス(HTLV-Ⅰ)感染の診断及び感染病態をモニターする細胞診断キット及び研究用試薬の開発
・HTLV-Ⅰ感染予防ワクチンならびにATLを制御する抗体医薬の開発
関連する特許や論文等
1)Human T-cell leukemia virus type-I Tax induces the expression of CD83 on T cells. Retrovirology. 2015 1;12:56., Tanaka Y, Mizuguchi M, Takahashi Y, 他, 備考:[Epub]
その他多数(琉球大学研究者データベース参照)