研究シーズの内容
図1(JC08モード) |
本研究では電気自動車の蓄電池の長寿命化を図り、蓄電池とEDLC(電気二重層キャパシタ)を併用したハイブリッド電源システムにおいてエネルギー収支に基づく負荷配分法を開発し、蓄電池の過度なSOC(充電状態)低下の回避を実現することを目的としている。
図2 蓄電池とEDLCの負荷配分 |
これまでに消費エネルギー予測が実現できていると想定し、自動車の燃費測定方法の1つであるJC08モードでの運転パターン(図1)に対して旅行区間の始点と終点におけるEDLCのSOCがほぼ等しくなる放出エネルギーを算出し、その区間に必要なエネルギーの不足分を蓄電池が一定出力することで、蓄電池の過度な出力をEDLCで補償し、かつEDLCのエネルギー残存量を長期的に安定化させることに成功している(図2)。また、モデル検証に加えて、蓄電池の寿命を考慮したコスト最適なシステム構成に関する研究も行っている。
実用化イメージ
分野および用途
蓄電池とEDLC(電気二重層キャパシタ)を併用したエネルギー供給システムの開発
関連する特許や論文等
1)(学会発表)エネルギー収支に基づいた電気自動車用ハイブリッド電源の負荷配分制御,電気学会電力技術・電力系統技術・半導体電力変換合同研究会,2015
2)(研究助成)消費エネルギー予測に基づいた電気自動車用ハイブリッド電源の負荷配分に関する研究,パワーアカデミー研究助成 萌芽研究,2013