研究シーズの内容
現在、認可されている医薬品の多くが、その構造中にフッ素基(F、CF3など)を含んでおり、創薬研究においてフッ素基の導入は、生理活性向上の常套手段とされている。天然物は様々な創薬シーズとして利用されてきたが、自然界にはフッ素を取り込む代謝系がほとんど知られていないため、天然物にフッ素を導入するには有機合成に頼らざるを得ない。
当研究では、「有機分子にフッ素をいかに選択的(位置選択や立体選択)に導入するか」という理学的なテーマに焦点をあて、様々な合成手法を開発している。また、その応用として生理活性を示すことが知られている化合物をフッ素化することで、新しい創薬シーズ(特に抗菌剤や肥満・成人病関係など)を開発することに挑戦している。
実用化イメージ
分野および用途
● 製薬、農薬企業
● 化学メーカー
関連する特許や論文等
(1) Arimitsu, S. and et al. ACS Catalysis, 2017, 7, 4736.
(2) Arimitsu, S. and et al. J. Org. Chem., 2016, 81, 6707.
(3) Arimitsu, S. and et al. J. Org. Chem., 2008, 73, 2886.