研究シーズの内容
地球上に存在するあらゆる物質のその性質は、その構成元素と元素の幾何学的配置(微視的な構造)によって決定されます。そこで我々科学者は、その元素の種類や微視的な構造を知るために、X線、電子線、中性子線などの量子ビームと呼ばれる粒子線を利用します。
本研究室では現在、固体物質の微視的な構造を表した「結晶構造」を解析するために、粉末X線回折と単結晶X線回折を利用しています。また構成元素の種類を調べるために、波長分散型蛍光X線や、走査型電子顕微鏡による表面観察を行っています。またX線では観測が難しい軽元素を含む物質の結晶構造解析や、磁気構造解析には、中性子回折を利用しています。現在既に希土類金属化合物や近藤半導体化合物、銅酸化物高温超伝導体などの結晶及び磁気構造解析を行った数多くの実績があり、今後さらに測定手段を増やして行く予定です。これらの手法を利用すれば様々な物質において、物の性質の起源である元素の微視的な構造の評価を極めて高精度で行うことができます。
実用化イメージ
分野および用途
● 材料開発における材料特性と微視的な構造の関連性の評価
● 天然物の微視的な構造の評価
● 加工や熱処理した材料の微視的な構造の評価
関連する特許や論文等
特になし