研究シーズの内容
金属薄板材の成形時における割れや破断、ひずみなどに関する研究を行っている。自動車車体等の成形では、複雑形状のため材料が局部的に薄くなり成形限界を超えて破断現象を生じることがある。このような成形限界を予測し、歩留まり向上を目的に、古典的塑性構成式を組み込んだシミュレーションが活用されている。本研究では、このような材料の変形挙動を高精度に表現できる塑性構成式の検討を中心に、その実証に係る試験方法や冶具、試験装置の開発まで行っている。具体的には、管材の成形限界線図(図1)の検証に用いる実験装置として、管材を円周方向と軸方向の二方向もしくは一方向ずつの変形経路を与えるシステム(図2)の開発等に取り組んでいる。
このように、金属薄板材の材料試験や板材成形時のシミュレーション等の相談や、各種機械装置開発における材料選定や評価試験に関する相談が可能である。
実用化イメージ
分野および用途
金属薄板材の材料試験技術や板材成形等におけるシミュレーション技術の活用
関連する特許や論文等
1) (論文)異方性主軸の回転が薄板材の破断限界へ及ぼす影響,塑性加工春季講演会講演論文集,2015
2) (論文)塑性ひずみ増分に応力増分方向性を考慮した塑性構成式について,(株)フジコー技法,2011