研究シーズの内容
超高齢者研究、百歳者研究では生物学的側面の探索が中心を占め、臨床での少数症例としての報告が多く、十分なサンプルサイズを背景とする疫学研究は国際的にみても少ない。本研究では、沖縄の百歳者延べ二千名を超える世界最大規模のデータ収集をおこなってきた(沖縄新百歳者健康疫学)。これまでの取得データは、1)生活習慣関連因子として主観的健康観、循環器系疾患既往、認知機能障害、現病歴、転倒・骨折既往、歯科状況、食習慣、食嗜好、食物摂取頻度、日常生活機能(ADL・IADL)、社会活動性・役割、生きがい・満足感(QOL)、職業歴、健康行動、飲酒歴、喫煙歴、睡眠習慣、睡眠障害、身体活動量など、2)遺伝的背景因子として両親の主な既往、両親の死亡年齢、兄弟姉妹の有無・年齢、3)社会経済的因子として現役時の収入、介護保険制度利用状況、介護者の健康などについて、構造化された調査票を用いた訪問による悉皆調査を実施。毎年のデータを統合分析により解析している。百歳者の疫学研究の知見を活かし、現代型ライフスタイルへの応用や産業応用を図っている。
実用化イメージ
分野および用途
・沖縄健康長寿食レシピ開発 / •医療ツーリズム研究開発
・ヘルスツーリズム地域開発、ウェルネス市場開拓・流通促進に関する調査事業
・ロコモティブシンドローム測定評価事業
・介助付き自然体験ファミリーウェルネス着地型プラン開発
・透析旅行調査研究
・沖縄ウェルネス滞在プログラム共同開発 /シニア短期留学プログラム開発
関連する特許や論文等
1)健康旅行による睡眠改善. 日本睡眠改善協議会編, ゆまに書房 2012
2)認知症、転倒予防のための快眠術~短い昼寝と夕方の福寿体操のススメ~, 東京法規出版 2005 ほか
3)長寿と睡眠, 睡眠医療, 8(3):394-397 2014
4)高齢者のライススタイルと睡眠, アンチエイジング医学, 6(2):38-41 2010
5)ストレッチング、レジスタンス運動を中心とした高齢者向け体操プログラムの開発とその評価. 保健の科学, 46(9):769-774 2004
その他多数(琉球大学研究者データベース参照)