研究シーズの内容
内燃機関における液体の微粒化、噴霧、混合気形成、着火、燃焼それぞれの過程を解析し燃焼制御による機関、排気特性の改善に資する研究を行っている。現在は反応度制御圧縮着火燃焼(RCCI)、予混合圧縮着火燃焼(HCCI, PCCI)、石油代替燃料(DME, GTL, BDFなど)、マイクロバブル混入燃料を主な研究テーマとしている。
石油代替燃料のBDF(バイオディーゼル燃料)を用いた予混合圧縮着火燃焼では、未処理の植物油は粘度が高いため良好な混合気の形成が難しく、従来はエステル化等の前処理が必要となる。このようなBDFの噴霧特性の改善を図るため、植物油脂にマイクロバブル(微細気泡)を混入し物性を変化させることで、噴霧特性、混合気形成過程を変化させる研究を行っている(図1)。
噴霧挙動を把握するため、高温高圧容器内に機関筒内の雰囲気および燃焼室を模擬し、シュリーレン法を用い高速度ビデオカメラにより噴霧挙動を撮影することで特性を測定している(図2)。
実用化イメージ
分野および用途
予混合圧縮着火機関、石油代替燃料の噴霧燃焼特性、微粒化特性解析等に関する相談
関連する特許や論文等
河本 巧,下之門慶太郎,若井謙介:「気体燃料の混入とCO2加圧溶解による微細気泡生成を用いた噴霧と燃焼の制御 –溶解気体の物性と微細気泡が与える影響-」, 自動車技術会 2017年秋季大会産学ポスターセッション,(2017),(自動車技術 Vol.71,No.8,2017.PP.5)