研究シーズの内容
近年、海洋における開発や海底資源が注目を集めており、今後も様々な場面で水中における作業が増えると予想される。特に高圧のウォータージェットは現在も構造物加工やはつり、掘削等で大気中で広く活用されているが、社会的な要請から今後は海底でも構造物の加工のための必要性が大きくなると予想される。しかし大気中におけるウォータージェットのノズルをそのまま水中で使用しても、水中でのウォータージェットは噴射後すぐに勢いを失って性能が発揮できない。その大きな原因は噴射後にジェットが周りの水と混合するためである。
そこで本研究ではその混合を避けるために、同軸の空気をジェットの周りから噴射するノズルを製作・検証を行い、水中においても性能を維持できるノズルを開発し、今後の海洋進出に活用することを目的としている。
図1 水中におけるキャビテーションの発生
図2 水中でのノズルの性能評価実験
図3 性能評価改善の結果水中でも70%向上
実用化イメージ
用途および技術相談
・プラント等の取水管内面の海生生物除去、コンクリート構造物の表面洗浄や部分的破壊
・流体に関連する流れや振動に関する相談、高圧空気やその応用に関する相談
関連する特許や論文等
11)同軸空気噴流が水中ウォータージェットに及ぼす影響に関する研究,塩入光順、屋我実、Heuy Dong Kim,平成29年度衝撃波シンポジウム 2018年3月
12)高圧高速空気噴流を併用した水中Water Jet用ノズルの開発,科研費基盤研究,平成28年~30年