研究シーズの内容
沖縄本島北部地域で生産されている木材は、小径15cm程度のものが多く、その用途も家具や土木資材などに限られており、余剰木材の活用がしばしば課題となってきた。そこで、それらの余剰木材を建築 構造部材として利用する案が浮上し、それら木材の強度を示す基準(JAS規格)が存在していないことから、本研究により、それら県産木材強度を測定し、県内建築業界でも広く利用できるような「県産木材強度データ」として、さらには集成材として木材の付加価値を高めていくことを目標としている。
木造建築物の構造設計を行う際、木材の基準強度が必要となる。本研究では県産木材のリュウキュマツ、イヌマキ、イタジイ、イジュを用い、曲げや圧縮の各基準強度を求め、さらに、木材板と接着剤で構成される集成材としての強度を求め、製品化への可能性を見出すことを目的としている。
実用化イメージ
分野:小規模建築物、用途:建築構造部材
関連する特許や論文等
1)「沖縄県産木材の力学的特性に関する研究」:大城光太郎、尾身 頌吾、Castro Juan Jose、中田 幸造、日本建築学会大会学術講演梗概集(中国)2017年度大会、構造Ⅲ、pp.77-78、2017.8
2)「沖縄県産木材の力学的特性に関する基礎的な研究(その1曲げ試験)」:大城 光太郎、宮里 貴大、カストロ ホワン ホセ、中田幸造、砂川恒雄、日本建築学九州支部会研究報告、2018.3
3)「沖縄県産木材の力学的特性に関する基礎的な研究(その2縦圧縮、せん断試験)」:宮里 貴大、大城 光太郎、カストロ ホワン ホセ、中田幸造、砂川恒雄、日本建築学九州支部会研究報告、2018.3
4)「沖縄県産材イヌマキ材の力学特性に関す研究」:宮里貴大、カストロ ホワン ホセ、沖縄ブロック国土交通研究会、2019年7月12日
5)「沖縄県産木材の力学特性に関する研究」:宮里貴大、カストロ ホワン ホセ、 亜熱帯森林・林業研究会、2019年8月30日